Greco PB750N 1976年製 Faces 山内テツ　モデル 世界初の PJ P.U

グレコ PB750N(DX)は、1974年から1977年に販売された、グレコ・オリジナル・デザインのプレシジョン・ベースで、プレベタイプの最上位モデルです。
　グレコは、1974年のFaces初来日の際にロニー・ウッドと山内テツにオリジナル・モデルを製作。PB750N(DX)は、侍ベーシストと呼ばれた山内テツ氏に贈られたのです。

ボディにはジャパン・アッシュとも言われるセンを採用し、１ピースメイプルネックをあわせたのは、1970年代フェンダーのプレベサウンドを狙ってのことでしょう。
芯のあるタイトで明るいベースサウンドを聴けば納得です！
肩から下げた時のしっかり・ズッシリに安心感さえ抱きます。流石に49年近く弾かれていたこともあり、経年変化や打痕やスレ・指板のクリア変色もありますが、コンディションは良いです！

フロント・ピックアップは、なんと Excelピックアップのスプリット・タイプ！
今回のPB750Nは後期型で、フロント・ピックアップが、通常のプレベよりもネック寄りにマウントされています。この位置により、通常のプレベでは味わえない独特のドッシリとした重低音。このモデルならではのサウンドです。

リアピックアップにはダブルコイルタイプを採用。これは、通常のジャズ・ベース用のリアピックアップでは出力が弱く、２つのピックアップの音量バランスが悪いため、それを解決するために採用されたピックアップ。
リアらしい硬質でタイトなサウンドに、ファットさが加わり使いやすいサウンド。素晴らしい音響効果を生み出している。

２つのピックアップは、トグル・スイッチで切り替えが可能ですが、
センター・ポジションの時には単にミックスサウンドではなく、この時代に流行したフェイズ・サウンドを放ちます！ この時代のGrecoのフェイズはエグいですよぉ〜

このモデルは大まかに、
PB750DX：MATSUMOKU製でフロントピックアップ通常位置の初期型 (1974年〜)
PB750N ：FUJIGEN製でフロントピックアップネック寄り位置の後期型 (1975年頃~)
に分けられます。
今回の個体は、後期型：PB750N です。

世界初の PJ レイアウト P.U

　PB750N(DX)は、Facesベーシスト：山内テツのトレードマークだったナチュラルカラーのプレシジョン・ベースを基に、グレコのアイデアを詰め込んだモデルで、
最大の特徴は【 P-Jピックアップ レイアウト】でしょう！
今となっては見慣れたこのピックアップレイアウトを、世界で初めて製品化したのが
グレコ PB750N(DX)なのです。５０年以上前に製品化してるなんて、先見の目に驚きです！

スペック

　ボディ：セン (2Ply-2Piece)　4.06kg
　ネック：メイプル １ピース
　ピックアップ：グレコ PU109 (Excel PU) x１, PU118 (ダブルコイルtype) x１
　コントロール：Volume x１, TONE x１, ３WaySwitch x１

コンディション：【B Good】